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学校でNotionは何に使えるのか

  • 学校DX
  • Notion
  • 業務改善
  • 申請・承認

執筆 村松 功規コントラン株式会社 代表取締役

「学校でNotionを使う」と言うと、まず返ってくるのが「あの、個人向けのメモアプリですか」です。

そう思われるのは自然だと思います。検索して出てくるのは、学生向けの講義ノートの作り方、学割の申請方法など、個人の使い方が目立ちます。組織の業務活用を載せている例が、ほとんど表に出ていません。

私はこれまで、小中高といった学校や大学の部局で、Notionを業務に活用する支援をしてきました。この記事では機能の説明をせず、その中の一つ、私立の幼小中一貫校で申請・承認業務をNotionへ移した事例をもとに、実際に何が置き換わったかを書きます。何ができるかは、そのほうが早く伝わると思っています。

まず、何が無くなったか

支援に入る前、その学校の購入申請と経費精算はこうでした。

申請書を印刷する → 領収書を貼る → 提出箱へ持ち込む

いまはスマートフォンから申請でき、レシートは写真を添付します。印刷と貼り付けと持ち込みが、まるごと無くなりました。

もう一つ大きかったのが、情報の置き場所です。紙・スプレッドシート・チャット・校務システムに分散していて、「どこにあったか」を探すところから仕事が始まっていました。

機能で説明すると、たぶん伝わらない

Notionでできることを機能で並べると、データベース、Wiki、タスク管理、といった言葉になります。間違ってはいませんが、学校の何に使うのかは分かりません。

実際に置き換わったのは、こういう形です。

紙の申請書          → フォーム
提出箱と決裁の順番     → データベースのステータスと担当者
「あれ、進んでますか」  → 一覧で見える

Notionは「業務の入れ物」として使っています。 メモ帳ではなく、申請が流れて、承認され、記録が残る場所です。

向く業務と、向かない業務

ここが一番聞かれるところです。何にでも使えます、とは書きません。

向くのは、こういう業務です。

毎年必ず起きる。 一度つくれば毎年効きます。単発の業務に手を入れても労力が回収できません。

紙と口頭で回っている。 置き換える先がまだ無い状態なので、効果がそのまま出ます。

進捗が誰にも見えない。 「あれ、どうなりましたか」を人に聞いている業務は、一覧になるだけで変わります。

人によってやり方が違う。 型が決まっていない業務ほど、フォームにした効果が大きくなります。

逆に、向かないものもあります。

成績、出欠、指導要録のような、校務システムが担っている基幹の領域です。制度上の要件があり、既存のシステムがその責任を持っています。そこを置き換える話ではありません。

Notionが効くのは、校務システムの外側に残っている業務のほうです。申請、承認、点検、予算、備品。どの学校にもあるのに、システムが用意されていない領域です。

いま使っているツールは、捨てなくていい

「乗り換え」だと受け取られることも多いのですが、そうではありません。

先ほどの学校では、GoogleワークスペースもSlackも残しています。申請はNotion、通知はSlackというように、それぞれ得意なところで動かしています。申請する人も承認する人も、普段開いているツールの中で用が済みます。

新しいツールを入れるときに現場が止まるのは、たいていそれまでの道具を取り上げられるからです。

全部を一度に載せない

その学校では、効率化の候補を洗い出したところ49件ありました。全部には着手していません。

候補ごとに影響範囲と見込める効果を付けて、着手の順番を決めました。約3か月で13件が完了し、7件が進行中という進み方です。

先に全体を設計してから作ると、使われないものができます。 一つ動かして、現場が実際に使うことを確かめてから次へ行く。この順番のほうが、結果的に速いというのが実感です。

「フォーム → データベース → 通知」の型が固まってからは、安全点検や押印申請といった別の業務にも広げています。最初の1件は遅く、2件目から速くなります。

経緯は学校の申請業務をNotionでデジタル化にまとめています。

大学でも、聞かれることは同じです

大学の事務局でも質問は変わりません。何に使うのか、いまあるシステムと何が違うのか。

大学職員向けの研修では、Notion/Notion AIを扱う回を設けています。操作の習得というより、どの業務を載せるかを考える時間にしています。大学向けの支援は大学のNotion活用・業務改善にまとめています。

入れる前に、誰が触るかを決めておく

最後に一つだけ。入れたあとに誰が直すのかは、入れる前に決めておいたほうがいい問題です。

つくった人しか直せない形にすると、その人が異動・退職した時点で止まります。これはNotionに限らず内製化全般で起きることで、大学の事務内製化が、数年後に止まる理由に別途書きました。

そして、ここがNotionを選ぶ理由の一つでもあります。プログラムを書かないので、担当者が自分でフォームの項目やデータベースの列を直せる状態を目指しやすい。分からない操作はNotion AIに聞きながら進められます。「作った人しか触れない」から一番遠いところに置きやすいツールだと思っています。

コントランでは、学校・教育機関の業務改善とNotion活用を支援しています。何に使えるのか分からない、という段階からで構いません。

まずは、現在の課題をお聞かせください。

取り組むテーマや支援内容が固まっていない段階でもご相談いただけます。